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青色申告と白色申告、どっちが得?メリット・デメリットと必要な手続き

2025年7月23日

個人事業主として開業する際、または初めて確定申告を迎える際に、誰もが一度は耳にする「青色申告」と「白色申告」。
「青色の方が、なんだかお得らしい」と聞きつつも、「手続きが面倒くさそう」「帳簿付けが難しそう」といったイメージから、つい簡単な「白色申告」を選んでしまっていませんか?

こんにちは。「税理士コラボネット」の小林です。
断言します。もしあなたが事業で利益を出し、1円でも多く手元にお金を残したいと考えるなら、青色申告を選ばない理由はありません。

この記事では、なぜそれほど青色申告が「得」なのか、その絶大なメリットを具体的な節税額と共に解説します。また、多くの方が懸念する「デメリット」が、実はもう過去のものである理由と、今日からでも始められる簡単な手続きまで、プロの視点からご紹介します。

結論「青色申告」が圧倒的に得!選ばないのは「損」

まず、両者の違いが一目でわかる比較表をご覧ください。

比較項目 青色申告 白色申告
特別控除 最大65万円 なし
赤字の繰越 3年間可能 不可
家族への給与 全額経費にできる 制限あり
必要な手続き 事前の申請が必要 不要
帳簿のつけ方 複式簿記(65万円控除の場合) 単式簿記(簡易なもの)

この表の通り、青色申告には白色申告にはない、圧倒的な節税メリットがあります。手続きの手間を差し引いても、お釣りがくるほどの大きな差です。

青色申告、3つの絶大なメリット【いくら節税できる?】

青色申告のメリットは数多くありますが、特に重要な3つを具体的な節税効果と共に見ていきましょう。

1.青色申告特別控除(最大65万円の所得控除)

これが最大のメリットです。一定の条件を満たすことで、所得(利益)から最大65万円を差し引くことができます。例えば、所得税率が20%の方であれば、「65万円 × 20% = 13万円」。住民税(約10%)も合わせると、年間で約20万円もの税金が安くなる計算です。これを逃す手はありません。
(※65万円の控除には、複式簿記での記帳と、e-Taxによる電子申告などが必要です)

2.赤字を3年間繰り越せる(純損失の繰越控除)

はい、個人の青色申告でも、事業で出た赤字(純損失)を翌年以降3年間にわたって繰り越すことが可能です。例えば、1年目に100万円の赤字、2年目に200万円の黒字が出た場合、2年目の所得を「200万円 – 100万円 = 100万円」として申告でき、2年目の税金を大幅に減らすことができます。これは、事業が軌道に乗るまでの大きなセーフティーネットになります。

3.家族への給与を全額経費にできる(青色事業専従者給与)

配偶者や親族があなたの事業を手伝っている場合、その方へ支払う給与を、届け出た範囲内で全額経費にすることができます。白色申告でも同様の制度(事業専従者控除)はありますが、控除額に上限(最高86万円)があります。青色申告の方が、より大きな節税効果が期待できます。

青色申告のデメリットと、クラウド会計がそれを過去にする理由

これだけのメリットがありながら、なぜ青色申告をためらう人がいるのでしょうか。デメリットは、実質的に以下の2つだけです。

  • デメリット1:事前の届出が必要
    青色申告を始めるには、決められた期限内に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。
  • デメリット2:複式簿記での記帳が必要
    最大65万円の控除を受けるためには、「複式簿記」という少し複雑な方法で帳簿をつける必要があります。これが、多くの方にとって最大のハードルでした。

【プロの視点】
しかし、この最大のデメリットは、もはや過去の話です。freeeやマネーフォワードといったクラウド会計ソフトを使えば、日々の取引を入力するだけで、システムが自動的に複式簿記の帳簿を作成してくれます。簿記の知識がなくても、ソフトのガイドに従うだけで、誰でも簡単に65万円控除の要件を満たせる時代になったのです。

青色申告を始めるための「2つの手続き

手続きは、あなたが思っているよりもずっと簡単です。以下の2つの書類を税務署に提出するだけです。

1.「開業届」の提出

事業を開始したことを税務署に知らせる書類です。事業開始から1ヶ月以内に提出します。

2.「青色申告承認申請書」の提出

「これから青色申告をします」という意思を伝える書類です。原則として、事業を開始した日から2ヶ月以内に提出する必要があります。この期限は非常に重要なので、忘れないようにしましょう。

「青色申告 vs 白色申告」まとめ

  • 個人事業主なら、節税メリットの大きい「青色申告」一択
  • 最大65万円の控除、赤字の3年間繰越、家族への給与の全額経費化が3大メリット。
  • 最大のハードルだった「複式簿記」は、クラウド会計ソフトの登場で誰でも簡単にクリアできるようになった。
  • 手続きは、「開業届」と「青色申告承認申請書」を開業後2ヶ月以内に提出するだけ

もしあなたが、これから事業を始める、あるいは現在白色申告なのであれば、今すぐ「青色申告承認申請書」を提出することをお勧めします。その一手間が、将来にわたってあなたの手元に残るお金を、何十万、何百万円と変えていくのです。

当サイト「税理士コラボネット」では、クラウド会計の導入から青色申告のサポートまで、個人事業主のスタートダッシュを力強く支援してくれる先生方をご紹介しています。

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