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修正申告と更正の請求の違いとは?払い過ぎた税金を取り戻す方法

2025年7月7日

確定申告を終えて一安心した数か月後、「計上し忘れていた経費の領収書が出てきた…」「申告から漏れていた収入があったことに気付いた…」。そんな経験はありませんか?過去の申告に誤りを見つけたとき、「どうすればいいんだろう?」「ペナルティはあるの?」と、不安な気持ちになりますよね。

こんにちは。「税理士コラボネット」の小林です。申告内容の間違いは、誰にでも起こりうることです。大切なのは、間違いに気づいたときに、慌てず、正しく対処すること。税金の制度には、こうした間違いを訂正するための正式な手続きがきちんと用意されています。

しかし、その手続きには「修正申告」と「更正の請求」という、よく似て非なる2つの種類があり、どちらを選ぶべきか迷う方が非常に多いのです。

この記事では、この2つの手続きの明確な違いと、払い過ぎた税金を取り戻す方法について、プロの視点から分かりやすく解説します。

結論納税額が「少なかった」か「多かった」かで手続きが決まる

まず結論です。どちらの手続きを選ぶべきかは、見つかった間違いによって、本来納めるべきだった税額が「当初の申告より増えるか、減るか」で決まります。

  • 本来より納税額が少なかった場合 → 「修正申告」
    (例:売上の一部が漏れていた、経費ではないものを計上していた)
  • 本来より納税額が多かった場合 → 「更正の請求」
    (例:経費の一部を計上し忘れていた、適用できる控除を使っていなかった)

つまり、「税務署に追加で税金を納める」のが修正申告、「税務署に払い過ぎた税金を返してもらうようお願いする」のが更正の請求、と覚えると分かりやすいでしょう。

「修正申告」とは?納税額が少なかった場合の手続き

修正申告は、納税額が足りなかった場合に、自ら間違いを訂正し、不足分の税金を納めるための手続きです。これは納税者の「義務」となります。

いつまでに行う?

間違いに気づいたら、一日でも早く手続きするのが鉄則です。税務署から指摘される前に自主的に申告することで、ペナルティ(加算税)が軽くなる、あるいは免除される可能性があるからです。

ペナルティはある?

はい。不足していた税額に対して、法定納期限の翌日から納付日までの日数に応じた延滞税がかかります。さらに、本来納めるべき税額が少なかったことに対するペナルティとして「過少申告加算税」が課される可能性がありますが、税務調査の通知が来る前に、自主的に修正申告をすれば、この過少申告加算税は課されません。税務署に指摘されてからでは手遅れです。

「更正の請求」とは?払い過ぎた税金を取り戻す方法

更正の請求は、税金を払い過ぎていた場合に、「税額を正しいものに訂正し、過払い分を返してください」と税務署にお願いするための手続きです。これは納税者の「権利」です。

いつまでに行う?

原則として、法定申告期限から5年以内であれば請求が可能です。5年以上前の申告については、残念ながら時効となり、請求できなくなります。

必ず税金は戻ってくる?

いいえ、必ずではありません。更正の請求は、あくまで「お願い」です。請求書と共に、なぜ税額が多くなったのかを証明する書類(計上し忘れた経費の領収書など)を提出し、税務署がその内容を審査して「正当な理由がある」と認めた場合に、払い過ぎた税金が還付(返金)されます。

プロの視点:どちらの手続きでも、まずは税理士に相談すべき理由

修正申告も更正の請求も、ご自身で行うことは可能です。しかし、どちらのケースでも、一度専門家である税理士に相談することをお勧めします。

  • 修正申告の場合
    税理士に依頼すれば、延滞税などを含めた正確な納税額を計算し、税務署とのやり取りもスムーズに進めてくれます。また、指摘されそうな他の項目がないか、全体をチェックしてもらうことで、将来の税務調査のリスクを減らすことができます。
  • 更正の請求の場合
    税務署に請求を認めてもらうためには、論理的な理由と客観的な証拠が必要です。税理士は、税務署が納得しやすい形で請求書を作成し、還付の可能性を最大限に高めてくれます。

どちらの手続きにおいても、専門家が関与することで、時間的・精神的な負担を大幅に軽減し、あなたにとって最善の結果を導き出してくれるのです。

「修正申告と更正の請求」まとめ

  • 確定申告の間違いに気づいたら、納税額が「増えるか」「減るか」で手続きを選ぶ。
  • 納税額が少なかった場合は「修正申告」。ペナルティを最小限にするため、一日でも早く行うのが鉄則。
  • 納税額が多かった場合は「更正の請求」。5年以内であれば、払い過ぎた税金が戻ってくる可能性がある。
  • 修正申告は「義務」、更正の請求は「権利」。しかし、どちらも専門家である税理士に相談することで、より有利かつスムーズに進められる。

過去の申告ミスに気づくと、焦りや不安を感じるものですが、正しい手続きを踏めば何も怖いことはありません。もしご自身の判断に迷う場合は、お近くの税理士に相談してみてください。

当サイト「税理士コラボネット」では、修正申告や更正の請求といった、イレギュラーな税務手続きの経験が豊富な先生方もご紹介しています。あなたの状況に合わせた的確なアドバイスで、問題を解決に導きます。

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