会社設立手続きを税理士に頼むメリット

起業を考えたときに一番最初に思うことの一つが、「会社設立」についての知識です。株式会社や合同会社など、会社を設立する方法もいくつかあり、どこから手を付けていいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。また、税理士、司法書士、行政書士など、関わる専門家もいろいろといて、誰に相談すれば良いのか悩んでしまうかもしれません。
今日は、そんな起業に関する悩みを解決するために、税理士評論家ウェーブさんと、これから会社を設立しようとしているアイくんの対談形式でお届けします。税理士に関する知識や、会社設立の流れについて、彼らのやりとりを通じて理解を深めていきましょう。

アイくん
会社設立を考えている若手起業家。

ウェーブさん
30年間税理士事務所に勤務し、退職。
税に関する様々なコラムを執筆している。
会社設立について誰に相談したらいい?
ウェーブさん、そろそろ会社を設立したいんだけど、誰に相談したらいいんだろう?税理士?それとも司法書士?
それは、なかなか難しい質問じゃな。会社設立をするときに関わる専門家は色々おるが、まずは目的をはっきりさせることが大事じゃ。会社を設立するには、法人登記をしなければならんが、その際に関わるのは主に司法書士じゃよ。そして、会社設立後に税務や経理をどうするかということを考えると、税理士も重要な役割を果たすんじゃ。
なるほど、登記は司法書士に頼むんですね。でも、税理士が関わるのは設立後のことが多いんですか?
そうじゃな。税理士自身が、会社設立そのものの手続きを代行することは少ないんじゃが、司法書士や行政書士と連携しているから税理士に相談してもワンストップで対応してくれる事務所が多いぞ。税金に関する相談や税務署に提出する書類も作成してくれるから、設立後に顧問をお願いするなら税理士に相談するのがいいかもしれん。
株式会社と合同会社の違い
- アイくん
- ところで、株式会社と合同会社ってどう違うんですか?どっちを選んだらいいのか悩んでいます。
- ウェーブさん
- 株式会社と合同会社は、確かに似ている部分もあるが、いくつかの大きな違いがあるぞ。まず、株式会社は株式を発行して資金を集める仕組みじゃ。外部の投資家からお金を集めることができるため、大規模な事業をする場合に向いておる。一方、合同会社は、社員(出資者)が経営に参加する形態じゃから、柔軟な経営ができるというメリットがあるんじゃ。
- アイくん
- 株式会社は信用力が高い分、費用も多く掛かるんですね。
- ウェーブさん
- その通りじゃ。しかし、設立費用だけでなく、その後の維持費用や税金も考慮しながら、どちらを選ぶか決めることが重要じゃ。
自分で会社を作った場合のメリット・デメリット
- アイくん
- 自分で会社を設立する場合のメリットとデメリットは何ですか?
- ウェーブさん
- 自分で設立する場合、メリットとしては、費用を最小限に抑えられることが挙げられる。司法書士や行政書士に依頼せず、登記手続きを自分で行えば、その分費用を節約できる。しかし、デメリットとしては、手続きが複雑であるため、時間が掛かることや、知識不足で間違えてしまう可能性があるという点が挙げられる。特に税金や法的な面での失敗は致命的になりかねん。
- アイくん
- 確かに、時間や手間を考えると、自分でやるのはちょっと不安ですね。
税理士に相談した場合のメリット
- アイくん
- 税理士に会社設立の相談をした場合のメリットってなんですか?
- ウェーブさん
- 税理士に頼むメリットは主に二つある。まずは税務面でのアドバイスを受けられることじゃ。税理士は、設立後の税務処理や節税対策、確定申告など、経営のあらゆる面でサポートしてくれる。特に、税務署とのやり取りを専門的にこなしてくれるので、経営者としては非常に心強い存在じゃ。
- アイくん
- 税理士に頼んでおけば、税金の面での不安がなくなるんですね。
- ウェーブさん
- 税理士に相談すると、費用面でもメリットがあることが多いんじゃ。顧問契約を結ぶ前提なら、会社設立費用を割引してくれることが多い。税理士にとっては長い付き合いになるお客様じゃから会社設立手続きをサービスと考える事務所も多いんじゃ。
- アイくん
- 設立後に税理士に顧問をお願いするなら、会社設立から相談したほうがお得になる可能性があるんですね。
- ウェーブさん
- そうじゃな。創業融資を受けるなら、事業計画書のアドバイスもしてくれるんじゃ。
会社設立後にすべきこと
- アイくん
- 会社を設立した後にするべきことってありますか?
- ウェーブさん
- 設立後に最初にやるべきことは、税務署への届け出じゃ。法人設立届出書や青色申告承認申請書を提出し、税務の基盤を整えることが大事じゃ。また、従業員を雇う予定なら、労働保険や社会保険の手続きも必要じゃよ。
- アイくん
- 色々と手続きがあるんですね。
「サラリーマンが確定申告を税理士に頼んだときの費用」まとめ
- 会社設立には司法書士が関わるが、税理士が窓口になって対応してくれることも多い
- 株式会社は外部の投資家を募りやすいが、合同会社は経営が柔軟で費用も安い
- 会社設立には株式会社で約25万円、合同会社で約10万円の費用が掛かる
- 自分で設立する場合、費用を抑えられるが、時間と手間が掛かる
- 税理士に依頼すれば、税務面でのサポートが受けられ、安心して経営できる
- 会社設立後には税務署への届け出や社会保険の手続きを忘れずに行う