税理士面談で経営者が絶対聞くべき10の質問|これを聞けば実力と相性がわかる!

「税理士紹介サイトで何人か紹介してもらったけど、結局誰がいいのか分からない…」
「会ってみたけど、何を質問すればいいか分からず、世間話で終わってしまった」
こんにちは。「税理士コラボネット」の小林です。
私は仕事柄、全国の税理士とWebミーティングでお話しする機会が多いのですが、その中で「良い税理士選び」には明確な優先順位があることに気づきました。
それは、「まずは『話しやすい人』であることを大前提とし、その中から『能力が高い人』を選ぶ」という順番です。
税務の知識や節税のテクニックといった「実力」はもちろん不可欠です。しかし、どんなに優秀な税理士であっても、「こちらの話を聞いてくれない」「高圧的で相談しにくい」という人では、経営者は本音(例えば、資金繰りの不安や、ちょっとした経費の疑問など)を打ち明けられなくなります。
情報が入ってこなければ、プロも正しい処方箋を出せません。つまり、「話しにくい」というだけで、どんなに高い能力も宝の持ち腐れになってしまうのです。
この記事では、面談という限られた時間の中で、「話しやすさ(相性)」という第一関門をクリアし、さらに「自社に合った実力者」かどうかを見極めるための、具体的な10の質問リストをご紹介します。
決して相手を問い詰めるのではなく、自然な会話の中で本質を引き出す「大人の質問術」です。ぜひ、スマホにメモして面談に臨んでください。
目次
面談は「尋問」ではなく「お見合い」。お互いを知る姿勢が大切です
面談の目的を「税理士をテストする場」だと考えていませんか?
確かに実力の確認は必要ですが、それ以上に大切なのは「この人と毎月顔を合わせて、腹を割って話せるか?」という相性の確認です。いわば、ビジネス上の「お見合い」です。
良い税理士ほど「話しやすさ」を見ている
実は、良い税理士ほど、経営者の「話しやすさ」や「人柄」を見ています。
「この社長は、隠し事をせずに相談してくれるだろうか?」
「一緒に会社を良くしていける関係を作れるだろうか?」
彼らもまた、長く付き合えるパートナーを探しているのです。
ですから、面談では一方的に質問を投げつけるのではなく、「これから長くお付き合いするために、お互いのやり方を確認させてください」というスタンスで臨むのが正解です。そうすれば、相手も心を開き、本音で話してくれるようになります。
【基本編】ミスマッチを防ぐための必須質問4選

まずは、契約後の「こんなはずじゃなかった」を防ぐために、必ず確認しておきたい基本的な質問です。これらは、相手の実務能力だけでなく、誠実さも同時にチェックできます。
Q1. 「私と同じ〇〇業のお客様はいらっしゃいますか?」
いきなり「実績を見せてください」と聞くのは角が立ちますが、このように聞けば自然です。
【ここをチェック】
- 良い回答: 「はい、〇〇業のお客様は多いですよ。特にこの業界は××の処理がポイントになりますよね」と、業界特有の事情に触れてくれる。
- 要注意: 「何でもやりますよ」と具体性がない、あるいは「その業種は初めてですが…」と自信がなさそう。
業界知識がないと、話が通じず、経営者側がイチから説明するストレスが発生します。「話が早い」かどうかの第一関門です。
Q2. 「普段の連絡は、メール、電話、チャットのどれが繋がりやすいですか?」
レスポンスの速さは重要ですが、それ以上に「連絡手段の相性」が合うかがポイントです。
【ここをチェック】
- あなたの希望と合うか: あなたが「LINEやChatworkでサクサクやり取りしたい」のに、「連絡は電話かFAXで」という税理士では、日々のストレスが溜まります。
- 柔軟性: 「基本はメールですが、緊急時は携帯にいつでもどうぞ」といった柔軟な姿勢があるかも重要です。
Q3. 「ご契約後は、先生が担当してくださるのでしょうか?」
面談に出てきた所長税理士が気に入って契約したのに、いざ始まったら資格を持っていない新人スタッフが担当になった…というのは、税理士業界で最も多いトラブルの一つです。
【ここをチェック】
- 明確な回答があるか: 「私が担当します」「毎月の訪問はスタッフですが、決算時は私が必ず見ます」など、役割分担を正直に説明してくれるかを確認しましょう。誰が窓口になるか分からない状態はNGです。
Q4. 「お見積もりの範囲外となる業務には、どのようなものがありますか?」
お金の話は聞きにくいものですが、後々のトラブルを防ぐために必須です。「全部込みです」という言葉を鵜呑みにしてはいけません。
【ここをチェック】
- 年末調整、税務調査、償却資産税申告など: これらが別料金なのか、込みなのか。ここを明確に説明してくれる税理士は、ビジネスパートナーとして信頼できます。
▼ 【料金表あり】税理士費用の相場を徹底解説!顧問料・決算料はいくらが適正?
【発展編】頼れるパートナーかを見極める深掘り質問3選

「話しやすさ」という土台が確認できたら、次は「実力」の確認です。経営を守るための提案力やスタンスを、少し踏み込んで聞いてみましょう。
Q5. 「もし利益が出た場合、節税のアドバイスはいただけますか?」
「節税できますか?」と単刀直入に聞くと、脱税志向かと警戒されることがありますが、「アドバイスはいただけますか?」なら前向きな相談として受け取られます。
【ここをチェック】
- 前のめりな姿勢: 「もちろんです。例えば御社の規模なら、こういった共済制度や投資税制が使える可能性があります」と、具体的な引き出しを少しでも見せてくれるか。
- 消極的: 「それは利益が出てから考えましょう」と会話を終わらせる税理士は、将来的に提案をしてくれない可能性が高いです。
Q6. 「将来的に、融資や資金繰りの相談にも乗っていただけますか?」
税理士の業務は「過去の集計(決算)」だけではありません。「未来のお金」の相談ができるかは、会社の成長に直結します。
【ここをチェック】
- ネットワーク: 「はい、地元の信用金庫さんとお付き合いがあるので紹介できますよ」や「事業計画書の作成もお手伝いします」といった回答があれば心強いです。
Q7. 「万が一、税務調査が入った際は立ち会っていただけますか?」
経営者にとって最も不安なのが税務調査です。ここで「戦ってくれるか」は重要なポイントです。
【ここをチェック】
- 頼もしさ: 「当然立ち会います。調査官には私が対応するので、社長は安心して本業に専念してください」と言い切ってくれるか。この一言があるだけで、安心感は段違いです。
【相性編】長く付き合える関係を作るための質問3選

最後に、最も重要な「価値観」や「人となり」を確認する質問です。これらを聞くことで、相手の素顔が見えてきます。
Q8. 「会計ソフトは指定のものがありますか?(クラウド会計は対応可能ですか?)」
これは単なるツールの話ではなく、「新しいものに対する柔軟性」を見る質問です。
【ここをチェック】
- 柔軟性: あなたがクラウド会計(freeeやマネーフォワード等)を使いたい場合、それに対応してくれるか。「うちは昔からこのソフトしか使いません」と頑固な態度をとる場合、他の面でも融通が利かない可能性があります。
Q9. 「先生がお仕事をしていて、やりやすいお客様はどんなタイプですか?」
これは、相手の「好きな顧客像」を聞くキラークエスチョンです。
【ここをチェック】
- 価値観の一致: 「こまめに連絡をくれる方がいいですね」と言われたら、自分はそうできるか。「数字に細かいこと言わない人」と言われたら、自分はどうか。
- この質問をすると、税理士も自分の仕事観を語ってくれるので、一気に距離が縮まります。その時の表情が楽しそうかどうかも、話しやすさを測るバロメーターになります。
Q10. 「長くお付き合いしたいと考えていますが、契約の更新はどのような形ですか?」
最後にこの質問をすることで、「私は短期的な安さだけでなく、長期的な関係を求めています」というメッセージを相手に伝えられます。
【ここをチェック】
- 誠実さ: 「1年ごとの自動更新ですが、いつでも見直しは可能です」など、契約の縛りについてクリアに説明してくれるか。良い税理士は、去る者を無理に追うような契約(違約金など)にはしません。
質問に対する「回答」の良し悪しをどう判断するか
ここまで10の質問を紹介しましたが、判断基準はシンプルです。
- 第一印象(話しやすさ): こちらの話を聞いてくれるか? 専門用語を使わずに説明してくれるか?
- 実力(頼りがい): 業界知識や節税・融資の引き出しを持っているか?
もし、実力がありそうでも「なんとなく話しにくい」「上から目線を感じる」と思ったら、その直感は正しいです。 その違和感は、契約後には大きなストレスに変わります。
逆に、話しやすくても「質問への回答が曖昧」「自信がなさそう」であれば、会社が成長した時に物足りなくなるかもしれません。
「何でも話せる」という土台があり、その上で「頼りになる実力」を持った税理士。
この両方が揃って初めて、あなたの会社を伸ばす「経営参謀」となります。ぜひ、この質問リストを活用して、妥協のないパートナー選びをしてください。
▼ 【プロの視点で斬る】良い税理士・ダメな税理士の見分け方 | 7つのポイント
「税理士面談の質問リスト」まとめ
- 面談の目的
「尋問」ではなく「お見合い」。まずは話しやすさを確認し、次に実力を測る。 - 必須の確認事項
業界経験、連絡手段、担当者の所在、別料金の範囲。これらは最初にクリアにする。 - 頼りがいの確認
節税、融資、税務調査へのスタンスを聞き、受け身でないかチェックする。 - 相性の確認
「やりやすい客」を聞くことで、相手の仕事観と自分のスタイルが合うか見極める。
より詳しい税理士探しの手順や、相談前の準備については、以下の記事でも詳しく解説しています。
▼ 税理士の無料相談を120%活用する準備と質問リスト | プロが必ず確認すべきこと
あなたの会社にぴったりの、何でも話せて頼りになるパートナーが見つかることを応援しています。
「税理士との面談」に関するよくある質問
基本的には「普段仕事をしている服装」で構いません。スーツである必要はありませんが、サンダルや短パンなど、あまりにラフすぎる格好は避け、オフィスカジュアル程度が無難です。清潔感があり、ビジネスパートナーとして信頼できる印象を与える服装を心がけましょう。
不要です。税理士も業務の一環として面談を行っていますので、気を使う必要はありません。手土産を持っていくよりも、決算書などの資料をきちんと準備していく方が、相手にとっては喜ばれますし、話もスムーズに進みます。
可能であれば、初回は「税理士事務所」へ訪問することをお勧めします。事務所の雰囲気、整理整頓されているか、スタッフの対応や活気などを自分の目で確認できるからです。事務所が雑然としているところは、仕事も雑である可能性があります。
全く失礼ではありません。多くの税理士事務所が「無料相談」を実施しているのは、契約前に相性を確認するためです。ただし、冷やかしではなく「良い人がいれば依頼したい」という意思は伝えましょう。事前に「検討段階ですが」と伝えておけば、お互いに無理なく話せます。
はい、大丈夫です。税理士には法律で守秘義務が課せられていますので、契約前であっても情報が漏れることはありません。むしろ、直近の決算書や確定申告書を見せた方が、より具体的で精度の高いアドバイス(見積もり含む)をもらえます。
もちろんです。1人だけ見て決めるのはリスクが高いです。できれば2〜3人の税理士と面談し、「話しやすさ」や「提案内容」を比較検討することをお勧めします。その際、「他の税理士とも面談しています」と正直に伝えても問題ありません。
ある程度は分かりますが、やはり対面の方が空気感や微妙なニュアンスは伝わりやすいです。ただ、遠方の場合や、まずは話を聞いてみたいという段階ならオンラインでも十分です。オンラインで話してみて「良さそうだな」と思ったら、最終決定の前に一度会ってみる、というステップを踏むのも良いでしょう。
はい、その場で即決する必要はありません。「一度持ち帰って検討し、〇日までに連絡します」と伝えれば丁寧です。無理に契約を迫ってくるような税理士であれば、その時点でお断りするのが賢明です。





